地震などの災害が起きた時、備蓄などの準備が出来ていても、実際に行動に移せないと意味がありません。備蓄するだけでなく、避難経路や避難所の確認をしましょう。特にお子さんがいる家庭では、絶対に避難時の行動を確認しましょう。実際のところ、備蓄はしても避難経路など、実際に起きた時の準備はしていないところが多いです。
目次
地震が起きた時−家の中にいる場合−
大きい地震では、揺れにより家具が倒れたり、飛んでくることもあります。
自分の位置と子供の位置を把握し、冷静に屋内の安全なスペースに移動しましょう。
基本的に玄関は狭い割に柱が多い場所のため、安全です。
ただ、地震発生時に2階にいた場合、大揺れの中、無理に1階に降りようとすると怪我をするリスクもあります。
ここは慌てずに、2階へ留まりましょう。
例え家が倒壊しても、2階の方が重いものが少ないため、空間に隙間ができやすくて生き延びる可能性は高くなります。
赤ちゃんを守るポーズ
万が一、その場に留まる判断をした場合、赤ちゃんは抱きかかえずに、大人が上から覆いかぶさるように、赤ちゃんを守りましょう。
それと同時に自分の頭も守るようにしましょう。
揺れている時の行動
靴について
急いで、玄関から出る場合、靴は基本的に履きましょう。
靴を履くのに時間を取られるイメージがありますが、地震が起きるとガラスの破片や瓦礫など、危ない場所が増える事が想定されます。
なので、必ず靴を履きましょう。
お風呂やトイレにいる時
風呂場やトイレは、以前から比較的安全と言われてきました。
しかし、落下物で閉じ込められたり、浴室の鏡が割れてけがをしやすくなります。
なるべく早急にドアを開けて、安全なゾーンに移動してください。
ドアが歪み開閉が困難になる場合があります。
キッチンにいる時
地震発生時に料理中であれば、すぐに火を消しましょう。
また、食器棚や冷蔵庫もあるため、早急に安全なスペースへ移動しましょう。
地震が起きた時ー外出時ー
地震が発生するのは自宅にいる時とは限りません。
外出時に地震が発生することも想定して行動しましょう。
地震発生時は、まず自分と子供の安全を優先します。
周囲に危険な物がないかチェックしつつ、安全な場所を探しましょう。
特にブロック塀は危険です。
倒れてくる事があるため、注意しましょう。
赤ちゃんと一緒にいる時、抱っこ紐やベビーカーなど様々だと思います。
基本的にその時のままで行動すれば良いと思います。
しかし、人混みの中であれば、赤ちゃんを抱きかかえて避難しましょう。
いつ、誰がパニックを起こすかわかりません。
赤ちゃんが怪我しないためにも、人混みの中では必ず、パパかママが抱っこして行動しましょう。
危険を感じたら子供がいることを大声で伝えても構いません。
ベビーカーに関して
地震発生時に道路に地割れや陥没ができたりと、ベビーカーで進む事が困難になる状況に遭遇することも可能性としてありえます。
そのため、常にベビーカーに抱っこ紐などを入れておきましょう。
また、ベビーカーは盾にもなります。
落下物が落ちてくる可能性のある場所にいて、そこから離れる事が困難であれば、ベビーカーを盾にして落下物に備えましょう。
エレベーターに乗ってる時
揺れを感知すると、エレベーターは自動的に最寄りの階に止まります。
しかし、実際には止まらないことも。
その時は全ての階のボタンを押すと、どこかに止まります。
これは覚えておいた方が良いですね。
また、非常用ボタンやインターホンなどがあるので、外部と連絡をとりましょう。
車を運転している時
運転中に地震の揺れを感じたら、左側に車を寄せてエンジンを切りましょう。
しかし、周囲の車が揺れを知らない場合も考えられるため、急ブレーキをするのは要注意。
周囲の安全を確認しつつ、出来るだけ安全に停車してください。
車を停車させてもすぐに車外に飛び出さないようにしましょう。
車の外は危険な場合もあります。
落ち着いて車内でカーナビや携帯などで情報収集しましょう。
車を置いて避難する場合もあります。
その時はできるだけ道路外に移動しましょう。
止むを得ず道路上に車を置いて行く場合は、キーを車内に置いておくか、つけたままにしましょう。
理由としては緊急車両の通行の妨げになる場合、早急にその車を移動させる必要があるからです。
避難するかしないか迷った場合
基本的に自宅が倒壊や火災などで、その場に留まると危険な場合は、避難しましょう。
しかし、それらの被害が発生してなければ、避難する必要はなく、自宅で待機した方が良いです。
大きな揺れが収まったら、常に周囲の状況に気を配りながら、情報収集をしつつ、避難が必要かどうか見極めましょう。
避難が必要な場合
- 自宅の損害が大きく、倒壊の恐れがある場合。
- 近隣で火災やその他災害の危険があり、自宅も巻き込まれる危険性がある場合。
- 避難勧告や避難指示が出た場合。
避難が必要ない場合
- 自宅の損壊が少なく、倒壊の恐れがない場合。
- 近隣に火災などの災害の危険性がない場合。
- 生活に大きな支障がなく、避難勧告や避難指示が出ていない場合。
もし避難所で生活するとなると、小さなお子さんがいる家庭にとって、とても厳しい環境になると思います。
色んな人達と同じ空間で生活するため、夜泣きなど子供のことで周囲に気を使います。
そのため、止むを得ず車内で生活する事を選ぶ家族もいるでしょう。
車内ではエコノミー症候群になるリスクもあります。
足を動かしたり、水分をしっかり補給したり、足をたまに心臓よりも高い位置にするなどの工夫が必要です。
また、季節にもよりますが、車内の温度は上がりやすいため、冬以外の時期は注意が必要です。
災害時の子供のメンタルケア
子供たちは周囲の変化に敏感で、ストレスも受けやすいです。
子供たちの様子に変化がないか、逐一様子を観察していましょう。
落ち着きがなくなったり、食欲が低下する、集中力がない、自分を責めてしまうなどストレス反応がみられる事があります。
そのためにもメンタルケアはしっかりとしましょう。
- 避難先におもちゃを用意する。
- 生活リズムを崩さないようにする。
- 会話などコミュニケーションを欠かさないようにする。
- 我慢する子もいるため、気にかけるようにする。
赤ちゃんの食事について
地震などの災害時は、衛生面に配慮したミルク作りが重要です。
離乳食も食べる分だけ作り、保管しないようにしましょう。
ミルクについて
ミルクは普段通りに作りましょう。
しかし、災害時は哺乳瓶の消毒が難しい場合があります、
その時は清潔な紙コップなどを使用しましょう。
ただ、水と哺乳瓶用消毒薬と密閉式ビニール袋があれば消毒はできます。
- 密閉式ビニール袋に水と哺乳瓶用消毒薬を入れます、
- しっかり閉じてから袋ごとよく振ります。
- これで消毒完了です。また、繰り返し使えるため、重宝します。
また、ミルクは残っても保管せずに捨てましょう。
フォローアップミルクには水に溶けやすいものもあります。
お湯がない時も利用できますね。
アレルギー疾患用ミルクは避難所では手に入りにくいと思います。
自宅での買い置きがポイント。
カセットコンロがあれば、湯も作れます。
しかし、避難所内は火気厳禁の場合もあるため、確認が必要です。
離乳食について
災害時は離乳食が手に入りにくいと思います。
自宅での買い置きが不可欠です。
非常時は密閉式ビニールを利用し、中に入れて揉むだけで作れます。
衛生面からも、残ったやつは保存せずに捨てましょう。
妊婦(ママ)の食事もしっかりとる
妊娠中や授乳中もママの栄養摂取は重要です。
必要な栄養素を摂取できる食品を常備しておきましょう。
野菜や果物も不足しがちになります。
栄養補助食品などが役に立ちますね。
また、避難中はママもストレスを感じやすくなります。
なるべく、ママが好きな食べ物を非常食として備蓄しておくこともポイントです。
ちなみに、非常食や防災グッズが沢山入っている我が家オススメの防災セットがあります。
よかったら覗いてみてください↓
お口の衛生面
歯ブラシを非常用に準備しておきましょう。
歯ブラシがなければ、うがい・清潔なガーゼをみずに浸して拭く、キシリトール入りガムを使用するのもポイント。
オムツやトイレについて
災害時でも赤ちゃんのオムツはなくてはならないものです。
成長に合わせてサイズを変更しないと、いざという時に使えません。
オムツは乳児1日10~12枚、幼児7~8枚必要です。
体調不良などで下痢になる可能性もあります。
紙おむつはなるべく多めに常備しておきましょう。
避難所のトイレは混む場合があります。
子供が漏らしてしまうこともありますので、携帯トイレの準備も必要です。
オムツかぶれの対策も必要です。
ティッシュペーパーや使い捨てガーゼを濡らしてお尻を拭きましょう。
ペットボトルに入れたお湯や、人肌の水でお尻を洗います。
水分をしっかり拭き取ってからオムツをつけます。
よく乾燥させる事がポイントです。
オムツ交換の時は手洗いやアルコール消毒を、忘れないように。
トイレが使えない場合、ゴミ袋の中に消臭砂や新聞紙等を入れて、排泄しましょう。
ナプキンやオムツもゴミ袋に入れておきましょう。
レジ袋とタオルで代用オムツを作る
オムツはレジ袋やタオルなど、様々なもので代用できます。
- ハサミでレジ袋の側面と持ち手の部分を切ります。
- 袋を開き、タオルをおきます。
- タオルの上にガーゼなどをおきます。
- 4つになった袋の持ち手を結んで、赤ちゃんにオムツをつけます。
自宅のトイレを災害時に使う(トイレが使えない時)
- ゴミ袋を便座の下にかぶせて、便座を下ろす。
- 便座にもう1枚ゴミ袋をかぶせる。
- くしゃくしゃにした新聞紙をゴミ袋の中に敷き詰める。
- 用を足す。
- 消臭効果のある猫砂・おがくず・消臭剤等を上からかける。
- 便座にかぶせたゴミ袋を取り出し、空気を抜いて強く縛る。
- ベランダ等で一時的に保管し、市の指示に従って処分する。
最後に
地震などの災害で備蓄など、いろいろと準備しておくことはとても大事です。
しかし、大人や子供の心に大きなストレスを与えます。
心が不安定になると、子供の成長にも悪影響が出ます。
親が落ち着いた態度で入れば、子供も安心します。
私達親が心を強く持ち、子供たちを導いていきましょう。