ダイエットは食事や運動など様々な方法が紹介されています。中には本当にこれで痩せるの?っていう怪しい方法もあります。ダイエットで一番大事なことは継続です。でも、ある事を継続するというのはとても大変です。この厳しい道のりを乗り越えて行くためには、心構えが必要です。そこで、ダイエットと心理学のちょっと面白い関係を見つけたので、紹介していきます。
目次
ネガティブ思考は成功のもと?
ダイエットをしっかり行おうとすると、長期戦になります。
最初はやる気満々でも、途中でくじけそうになる事はダイエット経験者であればわかると思います。
ではくじけないで続けて行くためにはどのような心構えが必要か?
と聞くと大抵の場合、
「成功した時の自分を想像してみよう。」
「ポジティブ思考が大事だよ。」
など、自分を肯定的に捉えるような発想が大事と言う方が多いです。
ところが、ポジティブ思考というのは実は効果がない事が明らかにされています。
ダイエットで例えますね。
ポジティブ思考でいると、成功した自分を想像したり、順調に体重が減っていく自分を想像すると思います。
実はそのような想像が、実際には何もしていないにも関わらず、充実した気分になってしまうんです。
そうすると、目標を達成しようとする意欲がなくなってしまうんですね。
なぜそうなるかというと、ドーパミンという物質が関係しているんです。
自分が成功した時などを想像すると、ドーパミンが分泌されます。
このドーパミンが分泌されると、ダイエットを始めて効果がでてないのに、あたかも効果が出た時のように充実した気分になってしまいます。
これでは、実際に目標としている体重まで減量する事ができず、途中で挫折してしまう事が増えます。
ネガティブとポジティブの思考のバランスが重要
ではネガティブ思考だとどうなのか?説明していきますね。
ネガティブ思考の人は、リスクが起きた時の事を想定しています。
つまり、ある程度先を読んでいるため、失敗をしても冷静に行動できる事が多いんです。
また、ネガティブ思考だと「自分はどこが悪いのか?。」と、自分の問題点を考える機会が比較的多いです。
つまり自分で問題点を捉え、成長に繋がっていきやすくなります。
このように、ネガティブ思考は成長する上で欠かせないものなんです。
しかし、ネガティブ思考が強すぎるとデメリットもあります。
・失敗を恐れて行動に移せない。
・ミスを引きずってしまい、抜け出せなくなる。
つまり、ポジティブ思考とネガティブ思考のバランスが大事なんです。
そうすれば2つの良い所を選りすぐると、
・痩せた時の自分を目標にして運動がはかどる。
・多少のミスや嫌な事があっても気にせず、ダイエットを続けられる。
・ちょっとしたトラブルでも、冷静に対処できる。
・自分の問題点を捉えて、その解決法を見つけて対処できる。
こんな感じになります。
ダイエットは長期戦なので、なかなか思い通りにいかない事もあります。
例えば甘い物などの誘惑に負けてしまう事もあります。
仕事や育児で疲れて、運動をサボってしまったって方もいると思います。
このようなちょっとしたミスなどを、繰り返さないためにもポジティブ・ネガティブ思考のバランスが大事になってくるんです。
そうすれば、自分の問題点を捉えて冷静に対処できます。
ここでまとめます。
・「その気になればいつだって痩せられるぜ。」という人ほど痩せない。
・沢山の料理を目の前にして「これを食べたら太ってしまうかもしれない。」という危機感を持った人は痩せやすい。
・自信のなさは、自分を変えようとする確固たる意志に直結する。
運動を継続すると気分が良くなる
運動をしている方には目標があります。
ダイエットという方もいれば、趣味のスポーツを極めるためなど様々です。
しかし、中には忙しくて運動なんか出来ない、という方も多いのではないでしょうか?
実は、日々忙しくてストレスが溜まっている人ほど運動した方がいいんです。
運動は身体機能的な変化だけでなく、精神面でもプラスの効果があらわれます。
実は1日20分程度の運動を続ける事で、ストレスが軽減したり幸福度の上昇がみられるんです。
では毎日続けた方が良いのかというと、そういうわけでもありません。
実は週7日で運動を続けると、逆にストレスが上昇して幸福度も下がってしまうんです。
ここから言えることは、適切な休養日を設けることです。
理想は週6日、出来れば週の半分以上は運動日とし、それ以外は休息日にすると効果的です。
また、運動には疲労回復効果もあります。
精神的・肉体的に疲労していると、血流が悪化して筋緊張も亢進してしまいます。
そうすると組織の治癒が遅くなったり、体を動かすのに重だるく感じる事が増えるんです。
運動する事で、体の疲労感が改善して更にうつ症状や不安の軽減、免疫システムの向上など、嬉しい効果がてんこ盛りです。
今回は運動による精神的効果が目的なので、細かい運動方法は省きます。
腕立て伏せでもジョギングでも何でも良いので、まずは自分が苦にならない方法で開始して下さい。
そして、少しきついと感じる強度で20分間頑張りましょう。
初回の回数は何回でも良いです。
しかし、運動に慣れてきたら回数は少しずつ増やして下さい。
そうすれば必ず身体機能は向上しますし、精神的な安らぎも得る事ができます。
ここで少しまとめます。
・運動にはストレス軽減効果、幸福度が向上する効果がある。
・運動期間は理想は週6日、出来れば週3日以上は続ける。
・休息日を必ず1日以上はとる。
・方法は何でも良いので20分間少しキツイと感じる強度で行う。
・長期的にみて回数は少しずつ増やそう。
ちなみにですが、疲労回復をうたっているドリンクやサプリメントよりも、運動の方が疲労回復に効果ありという研究があります。
運動はお小遣いの節約にもなりますね。
運動を続けると忍耐力がつく
ある事柄を続けるというのは、とても大変です。
ダイエットもその1つで続かない人が多いと思います。
単に忍耐力がない、つまり自己をコントロールする能力が弱いのかもしれません。
でも、この自己コントロール能力は運動する事で鍛える事ができるんです。
運動を一定期間続けると集中力が増加し、感情をコントロールしやすくなる事がわかっています。
これは運動によって脳細胞が刺激を受け、活性化したことによります。
運動は出来れば2ヶ月は続けましょう。
個人差はありますが、この2ヶ月間の間に自己コントロール能力が鍛えられます。
そして、いつの間にか運動を継続する事に対するストレスが減少します。
ここでまとめます。
・運動を一定期間続けると自己コントロール能力がアップする。
・運動は最低でも2ヶ月続けると効果が出る。
・1週間のうち休息日は1日以上設けよう。
「継続は力なり。」ってやつですね。
姿勢を正して大股歩行すると幸福になる
「そんな簡単に幸福になれるか。」と思うかもしれませんが、実は研究で明らかになっています。
しょぼくれて歩くように意識した人よりも、堂々と歩くのを意識した人の方が幸福度が高くなるんです。
実際周囲を見渡してみても、猫背でうつむいて歩く人は幸福そうに見えません。
背筋を伸ばして堂々としている人の方が、人生が充実してそうに見えますよね。
実は不幸だから猫背でうつむいているわけではないのです。
姿勢が悪い事によって不幸に感じてしまうんです。
背筋を良くするだけでテストの成績が上がった、という報告もあります。
人間はわずかな姿勢・動きでも心情に影響を与えます。
研究で行動が感情に影響するのは確か、という結論が出ています。
今日から皆さん背筋を伸ばして大股で歩きましょう。
幸せでなくてもです。
幸せであるかのようにリラックスし、楽しげに歩く事で幸福度が上がりやすくなります。
また、笑うことを長続きさせる事も幸福度が上がります。
楽しかった出来事や笑い話を思い浮かべて、にっこりしてください。
誰かがインターホンを押した時、電話が来た時などに笑うなど、タイミングを決める事もポイントです。
1日の中で笑う回数が増えると、周囲の雰囲気も協調的になって良好な関係が築きやすくなります。
そうすれば必然と幸福に感じる機会が増えますね。
まとめます。
・背筋を伸ばして大股歩行をすれば幸福になりやすい。
・猫背でうつむきながら歩くと不幸に感じやすい。
・行動は感情に影響する。
・笑う機会が増えても幸福感が増える。
不幸な状態でダイエットを続けるよりも、幸福感を感じていた方が継続しやすく、ストレスも感じにくくなります。
背筋をピシッと伸ばして、大股で歩き、笑顔を振りまいていれば幸福はやって来ます。
ダイエットに関するちょっとした雑学
ここではちょっとした面白い研究報告を紹介していきます。
周囲が肥満だと自分も肥満になりやすい
実は食習慣やその他の生活習慣は、周囲の人間に影響されやすくなります。
・友人が肥満の場合、あなたが肥満になる確率は57%上昇する。
・兄弟や姉妹が肥満の場合、あなたが肥満になる確率は40%上昇する。
・配偶者が肥満の場合、あなたが肥満になる確率は37%上昇する。
これは海外の報告なので日本人に完全に当てはまらないかも知れません。
でも面白いので載せてみました。
注意点として、これは独立した大人の場合であり、子供の場合は友人などではなく両親に影響されます。
この事から食習慣は自分以外の人に影響されやすい事がわかります。
仮にもし、友人が運動好きの場合は、あなたが運動をする確率は3倍に上昇します。
つまり、人間関係を上手に組む事で生活習慣を改善する事が可能になります。
ただ、これを理由にして親しい友人との関係を断つ事はやめましょう。
逆にあなたが運動など体に良い行動をすれば良いんです。
そうすれば、友人が生活習慣を変える確率が上昇しますよ。
親友がいると健康的になる!?
親友がいると健康面にとても良い影響を与えます。
逆に親友がいなくて、人間関係が少ない人は様々なリスクが存在します。
親友がいない人は親友がいる人と比較して、
・心臓疾患で死亡する確率が2倍になる。
・風邪にかかる確率が2倍になる。
・傷が自己治癒能力によって治るまでの期間が2倍になる。
これを知った時に私は人と人との繋がりって色々な意味で大事なんだな、と思いました。
フォークや箸をデカくすると痩せやすくなる
ダイエットで一番キツイのが食事制限ですね。
運動は続けていくうちに気分的にも良くなります。
しかし、食事制限は結構ストレスが溜まります。
そしてダイエットは長期戦です。
「たまにはご褒美。」とか言ってダイエット期間中にも関わらず、お菓子を食べてしまう事は結構多いと思います。
食欲って恐ろしいですね。
実はフォークや箸、皿などの食器を大きくするだけで、お腹が一杯になりやすくなるんです。
これはとても面白い実験でした。
実は人間は食器の大きさで、満腹になる簡単な目安を作っているんです。
大きい食器を使用していると、「沢山食べている。」という感覚に陥りやすくなります。
逆に小さい食器を使用していると物足りなく感じてしまうのです。
しかし、ここで注意点があります。
ビュッフェなど、食べ放題の時にでかい食器を使うと、逆に食べ過ぎてしまいます。
大きい食器を使うのは、自分の食べる分量が決まっている時のみにしましょう。
そして、ゆっくりと良く噛んで食べてください。
良く噛むというのは、満腹中枢を刺激しやすくなります。
良く噛んで、でかい食器を使えば食事の量を減らしても満腹になりやすくなるという訳です。
最後に
ダイエットは長期戦になるため、精神的にも辛くなりやすいです。
特に仕事や育児に追われていると、中々出来ないと思われるかもしれません。
しかし、運動する事は意外にたくさんの効果があります。
疲労回復や減量、疾患の予防、ストレス軽減など様々です。
良い効果しかありません。
そして、人間は考え方1つ変えるだけでも出来ないとしてた事が、出来る様になったりもします。
少しでも運動に対する抵抗感が減り、運動に意欲的になって頂けたら嬉しいです。
私は運動をこまめに続けています。
特に疲労感が強い時ほど、運動をするように心がけています。
皆さんも一緒に健康的な体を手に入れましょう。