育児中の肩こりってすごく辛いですよね。我が家もママが授乳や抱っこなど肩に負担のかかる事が多くなったので、時々肩こりを訴えています。肩こりの解消法というとよくマッサージが出てきますが、これではその場しのぎになってしまいます。大事なのは肩こりの予防法と肩こりの捉え方なんです。
目次
肩こりの原因は下向き姿勢とストレス!?
育児中に肩こりになる人は大勢います。
授乳や抱っこ、オムツ交換などの行為では下向き姿勢などをとる方が多く、姿勢が悪くなりやすいです。
姿勢不良で長時間同じ姿勢でいると、肩や背中周辺の血流が停滞します。
血流停滞になると、肩周辺の筋肉に栄養が運ばれなくなってしまいます。
その為、痛み物質が放出されて、肩に栄養がいっていないと警告が発せられるわけです。
これが肩こりで痛みが出現するメカニズムです。
更に背中や頸部の筋肉が持続的に緊張を続けていると、それはやがて側頭部(頭の側面)の筋肉を緊張させます。
頭って実はけっこう筋肉があるんです。
特に側頭部にある側頭筋などが緊張すると、肩こりが起きるメカニズムで痛みが出現します。
これがいわゆる筋緊張性頭痛が出現するメカニズムの1つです。
これらの症状が出現した時に、しっかりと対応策を実行できていれば問題ありません。
しかし、対応策も実施せず、更にストレスが溜まるような環境にい続けると、慢性疼痛となって中々痛みが取れずらくなり、日常生活に支障が出ます。
実はストレスを多く感じていると、痛みも強く感じるようになります。
特に肩と腰はストレスの影響を受けやすいんです。
日常生活に支障が出るようになると、ほとんどの出来事に対してマイナス思考になりやすくなります。
更に痛みがいつ、どのように出現するのかわからなくなり、治療アプローチも複雑かつ長期的なアプローチになります。
こうなる前にしっかりとした予防ができるようになる事がポイントです。
それでは、育児で肩こりなどの原因となりやすい動作などを確認していきましょう。
授乳時の姿勢
赤ちゃんに授乳をする姿勢はどうでしょうか?
ママがどんなに疲れていようが、赤ちゃんのお腹が減ったら授乳をしなければなりません。
疲れ切っている時に背中が丸まった姿勢をとっていませんか?
背中が丸まっているような不良姿勢は首や背中の筋肉を持続的に緊張させ、いわゆる肩こり痛が出現しやすくなります。
我が家のママもどんなに疲れていようが、眠かろうが授乳していました。
これは首や肩に負担はかかりやすくなりますし、疲労や睡眠不足でストレスも溜まります。
オムツ交換
オムツを交換する時の姿勢はどうでしょうか?
体を前傾姿勢に保った状態でオムツ交換する事が多いと思います。
前傾姿勢の保持は首や背中の筋肉を持続的に緊張させます。
これも負担がかかりますね。
ちなみにベッド上でのオムツ交換は、いくらか負担は減りますが、姿勢に注意しないと腰部の負担が増加します。
長時間の抱っこ
赤ちゃんを抱っこ紐などで体の前側で抱っこすることは多いと思います。
体の前側にいる赤ちゃんを支えるという行為は、体でいうと首や背中・腰の筋肉を使います。
これも長時間抱っこしていると肩こりの原因になります。
パパも90分位抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしたときは、けっこう大変でした。
台所仕事や掃除機がけ
台所で食事の支度をするのも、掃除機を使うのも背中が丸まりやすく、首も下を向いた状態になりやすいです。
特に掃除機は大変です。
持続的な前傾姿勢をとる事が多く、場所によってはしゃがみ姿勢になったりもします。
肩こり、腰痛持ちの方はよく掃除が辛いという方が多いです。
更に家が広くて掃除する場所が多いと大変ですね。
その他の要因としてはスマホの使い過ぎや、運動不足も影響してきます。
ここでまとめてみます。
- 姿勢が悪くて長時間同じ姿勢でいる事は肩こりになりやすくなる。
- 授乳・オムツ交換・抱っこ・台所仕事・掃除機の使用は注意しないと肩こりになりやすい。
- 育児は下向き姿勢が多く、これも肩こりの原因となる。
- スマホの使い過ぎや運動不足も良くない。
育児中は肩こりになりやすい要因が沢山あります。
ではどうすれば良いのでしょうか?
育児中の肩こりはある程度はしょうがないと考える!
肩こりで痛みが出現すると皆さんどうしますか?
肩を回したり首を回したりと、痛みのある周辺を動かしますよね?
これは動かすことで、血流を改善しようとしているんです。
あと肩こりにはマッサージがいいという方も多いです。
硬くなった筋肉をほぐせば血流も改善するので、痛みも改善します。
しかし、ほとんどの方がまた肩コリを感じるようになります。
なぜかというと、肩こりが起きる原因の改善が出来ていないからです。
肩こりの原因というと先ほど述べたように、悪い姿勢での授乳、オムツ交換、抱っこなどです。
これらに対するアプローチが重要となります。
ここで肩こり治療に関するポイントを1つ。
育児中の肩こりは完全になくすことは困難な場合が多いです。
「何を言っているんだ。」と思うかもしれません。
しかし、育児ではどうしても運動不足になり、下向き姿勢が多くて必然的に首や背中に負担がかかりやすくなります。
もちろん個人差もあり、全く痛みを感じない人もいます。
痛みを感じてもあまり気にしない人もいます。
「あ〜肩が痛い。まあしょうがないか。」
という人と
「あ〜肩が痛い。この肩こりは治らないのだろうか、これじゃあこの先の育児ができるか不安でしょうがない。」
という人もいます。
どうでしょうか?
明らかに後者の方が予後が悪そうです。
先ほども述べたように肩と腰はストレスなどの影響を受けやすいです。
ストレスが溜まり、現状に不安を感じていると肩こりも治りにくくなります。
これは実際に整形外科などでのリハビリの現場でも、抑うつ症状や不安が強い方は症状がなかなか改善せず、治療期間も長くなります。
このような方の場合、ストレス源を解消すれば肩こりも改善する事が多いです。
つまり、肩こりの捉え方としては
「育児中だし肩が凝るのはある程度しょうがない。」
と思いつつ、適度な気分転換や運動をする事で症状も緩和、頻度も減少します。
話が長くなってしまいましたが、まとめてみるとこうなります。
- 肩こりはストレスの影響を受けやすい。
- ストレスが溜まると肩こりが治りづらくなる。
- 育児中の肩こりはある程度しょうがないと開き直る。
- 適度な気分転換や運動を日課として続ける。
肩こりの実際の対策は姿勢の改善にあり!
育児では姿勢が悪くなり、長時間同じ姿勢になりやすいです。
つまり姿勢を良くすれば肩にかかる負担が軽減します。
更に適度に体を動かす事で長時間同姿勢を避ける事ができます。
ここでは肩こり対策のポイントを見て行きます。
授乳
授乳中はずっと赤ちゃんを抱えてなければなりません。
この時の負担軽減ポイントとしては授乳クッションを使用する事です。
座った状態でクッションを置き、その上に赤ちゃんを寝かせて授乳します。
そうするとクッションの分だけ赤ちゃんの位置が高くなるので、背筋も必然的に伸びます。
比較的安価でネットでも販売しているため、授乳クッションは購入しましょう。
オムツ交換
床でのオムツ交換は正直、姿勢を良くしても大変です。
対策としてベビーベッドでオムツ交換をするか、床でする場合はクッションや布団を使用して赤ちゃんの位置を少し高くできるとやりやすくなります。
赤ちゃんの位置が高くなる分、寝返りなどで赤ちゃんが転落してしまうリスクもあるため、横にクッションなどで壁を作るのもポイントです。
あとは片膝を立てた姿勢で背筋を伸ばし、首だけ下を向き過ぎないようにするのがポイントです。
赤ちゃんを抱っこ
長時間の赤ちゃん抱っこは正直辛いです。
まず抱っこ紐は必ず使用しましょう。
正しくセットすれば抱っこ時の負担も軽減します。
もし抱っこが辛い場合、おんぶの方が首や背中への負担が軽減するのでオススメです。
ただし、赤ちゃんが泣いているのに無理やりやらないように注意しましょう。
ポイントとしては抱っこ中でも少しでいいので、肩や腰を動かす事です。
全く動かさない動作は血流が停滞し、肩こりや腰痛に繋がります。
軽く肩を回したり、腰を軽く伸ばしたり丸めたりを繰り返す事で、筋肉が固まるのを少し軽減してくれるんです。
台所仕事や掃除機
ここも姿勢がポイントとなります。
台所では背筋は伸ばしましょう。
そして、どちらかの足を少し前に出します。
脚を前後にした方が腰や首にかかる負担が少しだけ軽減するのでオススメです。
掃除機ですが、掃除機の持つところを出来るだけ長くして、背筋を伸ばした状態でも掃除できるように調節しましょう。
低い所は膝を曲げてしゃがみ、腰や背中を曲げないようにする事がポイントです。
ストレッチやマッサージだけでなく深呼吸も肩こり対策になる!
肩こりは肩や首、背中の筋肉が張っていることが原因であることが多いです。
そのため、マッサージなどでほぐす事が一時的な痛みの改善になります。
またストレッチは体の前側の筋肉にする方が良いです。
姿勢が悪い状態が続くと、背中の筋肉も張ってくるのですが、前側の筋肉は縮んで硬くなります。
そのため、まずは体の前側の筋肉を伸ばす事がポイントです。
その次に背中の筋肉を伸ばしてもいいのですが、背中の筋肉はどっちかというとマッサージでほぐした方がいいです。
背中の筋肉は猫背などで伸ばされた状態になり、そのまま硬くなります。
すでに背中の筋肉は伸ばされているので、マッサージでほぐした方が効果的です。
ちなみに体の前側を伸ばす方法として、ストレッチポールというものを使うとより効果的に筋肉をストレッチできます。
ストレッチポールに関しては近々記事として書きます。
そして、ストレッチやマッサージと同じくらい大事なのが深呼吸です。
深呼吸すると副交感神経が優位になり、精神的に落ち着いてきます。
ストレスや痛みが強いと交感神経が優位となり、全身の筋肉が無意識のうちに緊張状態となります。
ということはこの緊張状態で育児をしたら肩こりになりやすいですよね?
そのため、深呼吸で落ち着くことで全身の過緊張状態を改善する事がポイントです。
ストレッチやマッサージも精神的に落ち着けるという意味では同じです。
ここで深呼吸のポイントをまとめます。
- 仰向けで両膝を立てた状態でスタート。
- なるべく静かなリラックスできる環境で実施すること。
- 息を時間をかけて吸い、吸う時間の倍以上の時間をかけて息を吐く。
- 肺の空気を全部吐き出しつつ、全身の力が抜けて行くことも意識する。
- 5~10分は続けること。
肩こりは完治というよりも肩こりとうまく付き合うこと!
即時的な効果があるもの
- マッサージ
- ストレッチ
- 深呼吸
肩こりの予防となる事
- 授乳・オムツ交換・抱っこ・台所仕事・掃除機使用時の姿勢に気をつける
- 同じ姿勢は長時間とらず、こまめに体を動かす
- 育児中の肩こりは仕方ないものと考え、痛みの強度や頻度を減らす方法を知り、実施すること
正直いうと育児中の肩こりを完全になくすことは困難です。
しかし、肩こりの原因と対策を知るだけで、肩こりは軽減します。
そうすれば実際に痛くなっても、「なぜ痛くなるのか?この先どうなるのか?。」という不安はなくなります。
不安や抑うつ症状は痛みを増悪させる要因の1つです。
ちなみに欧米では肩こりという概念はありません。
もし欧米人が肩こりという概念を知ると、肩こりを訴える事が増えるかもしれません。
そもそも文化や考え方も違うため、関係ないかもしれませんが。
肩こりも考え方一つで調整できます。
よくひどい肩こりの原因が見つからず、精神的要因から来るものと診断されてショックを受けている人がいます。
しかし、精神的要因が原因なのであれば、それを改善すれば肩こりは治ってしまうんです。
頸部の変形や骨折、神経の損傷の方がもっと厄介です。
これは治りませんからね。
なので、精神的要因が原因であると言われた場合、むしろ治るチャンスがあると思って頂いた方が良いです。
話は逸れましたが、育児中の肩こりはとても辛いと思います。
しかし、あまり深く考えず、気分転換を適度に行えるようにしましょう。
我が家のママは頻繁にママ友とLINEしたり、あったりして気分転換しています。
ママも肩こりがあります。
しかし、あまり気にせず生活にも支障が出ていません。
この記事を見て頂いた肩こりに困っている方も、あまり肩こりに意識を集中させず、適度な気分転換をしましょう。
この記事で紹介した方法でもいいので実践してください。
どの治療法・予防法にも共通するポイントがあります。
それは実践する方法に不信感を持たず、自分で治すという気持ちを持つことです。
不安を持ちながらストレッチをしても効果ありません。
これを実施すれば効果があるという気持ちを持ちながら実施しましょう。
そして、数回実施しても効果がない場合は、方法のせいにするのではなく、まずは自分が正しくできているか確認する事が大事です。
これは自分だけではわからないので、家族でも友人でもいいので見てもらってください。
皆さんも楽しい充実した子育てライフを送れるように頑張って行きましょう!